高級クラブ・すし屋・・・銀座は閑古鳥 asahi.com 2010年4月10日
東日本大震災による自粛ムードで、東京・銀座も客足が激減している。(中略) 午後7時すぎ、高級クラブがひしめく銀座7丁目の西五番街通り。人通りはあるが、酔客よりホステスや客引きの姿が目立つ。 ビル2階の高級クラブ。(中略)店長は「開業から8年ほどになるが、状況は一番悪い。知っている店だけで3軒が震災後に閉店した」と話す。(中略)客数は半減し、常時12、3人出勤させていたホステスを6人に絞り、客を店に連れて来られないホステスを自宅待機とさせた・・・。 |
なんだそうで、結構深刻みたいですね。銀座のクラブなんてものに全く縁のない人生だったもんで、高級クラブ街の中心が銀座のどのあたりかというのも、だいたいあのへんかな程度の認識しかありませんでした。上の朝日新聞の記事にある銀座7丁目の西五番街というのもどのへんなのかよくわからないので、銀座の「通り名マップ」でみてみますと・・・
うわ、碁盤の目の小さな通りまでいちいち名前がついていてとても覚えられんw 銀座はちょっと通り名が多すぎて、逆に外来者に分かりづらくなってんじゃないかな。
昼の西五番街@ストリートビュー。(注意:IE9では空を向いてる可能性有) 花椿通りとの交差点から銀座4丁目方面を臨む。西五番街というのはどうやら名前の割には結構細い裏通りのような感じですね。どおりで昼にこの辺を通っても気づかないわけだ。ちなみに交差する花椿通りは資生堂の本店にちなんだ通り名でしょうが、銀座ならではの命名ですね。ストビューをパンしてもらえば分かりますが、こちらは昼も銀座らしい華やかな街並みです。
昼は目立たない西五番街も日がくれるとこんな感じ。いかにも社用族らしきおじさんたちと彼らを明るく見送るママさん風の女性。表通りはネオンが消えて薄暗い銀座も、裏通りに廻れば、明るく、活気に満ちているように見えました。
高層クラブビル?
眩く光る縦並び看板の森。この中のどこかの店で、震災も不況も関係ない某有名テレビ司会者が今夜も豪遊していたりするんだろうか。
狭い通りは客を狙うタクシーの列で溢れかえり、写真を撮るポジションどりも難しい状況です。新聞ではああ書いてたけど、いつものように賑わっているじゃないか?と思えたのですが・・・・、よく考えてみたら「いつもの夜の銀座」の様子など知りもしないのになに勝手な判断してんだよって話で、何人か声をかけてきた黒服に聞くとやはり通りに人通りはあっても店はシャレにならないくらい客が入らないそうです。(そもそも本来、スーツも着てない小汚い格好の男をキャッチするような街じゃないだろうしw)
着物がビシッとキマッたママさん。ずーっと客待ち顔で通りに立っておられました。本来のお店の客層とは違うような若い男性の2人づれに「地震でお客さんいないのよ。ちょっとだけ飲んでかない?」とかなんとか「雑談」しておられました。普段はこんなことしないんだろうなあ。
そして、くまの着ぐるみを来たお姉さん達もずっと道行く人にラブ注入し続けてました。
西五番街から離れ、新橋駅近くまできた銀座の外れ。ふと今来た道を振り返る。
そこで目にした光景。
電力不足対策はピークを平準化することが重要なんだから、電力需要の少ない夜に開店してる飲食店がこんなに恐縮しながら営業する必要はないと思うんだけどなあ。そういう意味では表通りのビルのネオンやライトアップも同じなんじゃないでしょうか。
どうも日本人は、「大規模停電を回避する」という「ミッション」が社会全体に与えられた今のような状況においても、「本当に効果が上がるかどうか」よりも、「世間の目」や「自粛ムード」といった「空気」で行動を決める風潮が強すぎると感じます。
ましてや、ネオン禁止・深夜営業禁止の政令 を政府に要請したケンカ上手な某都知事がいう「これを機会に日本人は我欲を捨て・・」なんてのは全く次元の違う道徳論で、論点のすり替え、ドサクサに紛れた価値観の押し付け以外の何者でもない、と私は思います。もちろん、日本人が皆一斉に我欲を捨てられればそれにこしたことはないですよ。でもそんな簡単に我欲をすてられるなら人間苦労しないし、政治家も国家も(国防を除いて)必要なくなるでしょう。
話がそれましたが、だいたいこれからずっと夜の街が暗いままだと、消費マインドや、東京という都市の観光的価値がさらに低下して、景気悪化に拍車をかけかねません。パチンコや自販機はまた別の問題があるので一概には言えないにしても、なんでもかんでもただやみくもに節電するのではなく、「大規模停電回避」という問題解決のために効果的なもの、それほどでもないもの、をデータでキチッと明示してもらい、それに基づいた優先順位をつけ、戦略的かつ実効性のある節電対策を進めていく必要があるのではないでしょうか?